こんな時だから振り返ってみる - ロンドン駐妻時代のこと

不要不急の外出自粛要請が出されてから丸1ヶ月、緊急事態宣言が出されてから約3週間経ちました。

行動範囲が狭められ、なんとも言えない閉塞感でストレスが溜まります。。

なんでしょう、ボディーブローのようにじわじわと効いてきますね😅

こんな生活なので、否が応でもいろんなことを考えてしまい…

ブログを書き始めたことも影響していると思うのですが、とりあえず過去を振り返り、改めて自己分析をしています。

 

せっかくの機会なので備忘録も兼ねて、私のちょっとした黒歴史について書かせて頂きます(笑)。

振り返れば良い経験になっていることも多く、私にとっては必要だったかもしれない試練?なのですが…

ちょうどイギリスから帰国して丸2年のこのタイミングで書いてみようと思います。

 

         目次

 

渡英前の葛藤:夫がまさかの海外転勤

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約2年前まで夫の海外駐在に帯同し、ロンドンに住んでいました。

滞在期間は丸4年。結構長かったです。

ちょうど娘を出産して半年経った頃に、夫へロンドン行きの内示が出まして。

育児休暇中で、当たり前のように仕事への復帰を考えていた私にとって、それは本当に晴天の霹靂でした。

内示って不確定だし、まだ最終確定じゃないし…とざわつく心を必死に落ち着かせようとしていたのをよく覚えています。

就職氷河期に苦労して入社した会社。

総合職として、営業やコールセンターのクレーム対応の仕事を経て、念願の人事部へ異動してからの5年は特に充実していました。

自分のやりたかった仕事であり、これからもやり続けたい仕事、良好な人間関係。

10年以上かけてそれなりの評価も得てきたのに…。

「辞めたくない」、と正直な気持ちを夫にも話しましたが、子供が生まれたばかりということもあり、離れて暮らすという選択肢は私達にはありませんでした。

海外生活に全く憧れがなかったわけじゃない。娘にとっても良い経験になるはず。

英語が話せるようになれば帰国してから再就職もできるかもしれない…etc

出来るだけプラス思考で、せっかくの機会を楽しもう!とバタバタの準備の中、10ヶ月の娘を連れて渡英したのでした。

 

渡英後悩まされたこと:常にホームシック

渡英してすぐにホームシックに陥りました。

振り返ってみると、要因は大きく3つです。 

①天気が悪い

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きれいに晴れることは多くなく、基本曇天なのです☁️

小雨が降って、止んで、また降って、、

そんなことの繰り返しなのでイギリス人はあまり傘をささないです^^;

なんですかね、、やっぱりお天気って重要なんだと痛感しました。

ただでさえ落ち込んでる気分の時にずっと曇天だと、まぁ追い討ちをかけるように更にブルーになるというか…。

イギリス人でさえこのお天気のせいで鬱になるというのだから侮れないです。

渡英した時期が3月末だったので、写真のような天気でしたが、、

気候の良い夏であれば晴天も多くまた違ったと思います。

 

②食事が不味い

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高級レストランなど、お金を出せば美味しいものが食べられるけれど、日本のように手軽で美味しいB級グルメなるものがないんですよね。

日本に住んでいて外食やスーパーのお惣菜、冷凍食品を食べて美味しくないものに出会う確率って低くないですか?

イギリスは事前下調べが必須。適当に入ったお店、適当に選んだ出来合いの料理や冷凍食品に何度泣かされたことか…。

どこのお店が美味しいとか、スーパーでの買物時は何を買うべきか、など生活するうちに駐妻仲間で情報交換したりして分かってくるのですが、最初は何も知らないので。。

家族でショッピングセンターへ行き、フードコートで食べたフィッシュ&チップスの不味かったこと。

なんだろう、とにかく味が無い。とりあえず揚げました!みたいな^^;

各テーブルにケチャップやマヨネーズ、塩等が置いてあるのですが、各自ご自由に味付けしてください、ということらしいです。。

まぁ、イギリスは歴史的にすごく移民も多いし、ロンドンは特に多国籍な人の集まりなので確かに味の好みも人それぞれなのですが。

緊張やら不安やらで精神的に辛い時に美味しくないものを食べると、更に落ち込んで不幸な気分になって…涙が滲んだのをよく覚えています。

 

③英語がわからない

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これはイギリスどうこうの問題ではなく、私自身の問題です😅

私、本当に英語のセンスがないのです。

受験時は試験対策の勉強しかしてなかったので、読み書きはそこそこできますが、とりあえず聞く&話すは苦手で。。

買物やちょっとした外食くらいは慣れてくるとなんとでもなりますし、大概は単語とジェスチャーで乗り切れるのですが。

私が最後まで悩み、諦めてしまったのはネイティブスピーカーとの「日常会話」です。

日常会話が一番難しい、、これに尽きます。

生活に必要なフレーズはよく使うし、パターン化できるので、英語が壊滅的に苦手な私でも必要最低限は覚えました(2年離れると少し不安ですが…)。

でも、何気に話しかけてくれるフラット(マンション)の隣人や、娘が通っていたナーサリー(幼稚園)の先生との会話がまぁ、聞き取れない!成り立たない!!

聞き取れても、なんて返そうか悩んだりパニックに陥っている間に会話が終了してしまうという悲しいパターン。。

お金を払ってレッスンを受けているわけじゃないし皆忙しいので、そこまでこちらのペースには合わせてくれません(涙)。

いい大人がちょっとした会話に入れない、ついていけない。これがなんと情けないことか、、

当時夫によく言われた言葉↓

「そうやってすぐ落ち込む!それが英語の上達を妨げているんだよ。」、と。

確かに上達の早い友人達は皆、

「私は外国人よ?分からなくて当たり前じゃない??分かるように話しなさいよ!」

と半ば開き直りに近いのですが、自分を責めるというナンセンスなことはせず、純粋に会話を楽しむために前向きに勉強していました。

私はウジウジしながら嫌々勉強して、成果が上がらないからまた落ち込んで、そのうち話しかけられるのも億劫になって…と、まさに悪循環💦

細々と英語の勉強は続けていましたが、大した成果も出ないまま帰国してしまいました。

 

そんなこんなで、とにかく日本に帰りたくて仕方なかった日々。

鬱々としながらも、家族が健康に安全に暮らすために、私なりに必死に過ごしていました。

、とここまで辛かったことばかり書いてしまいましたが…😅

良かったことももちろんあります!

 

帰国後振り返ってみて

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得たものとは?

ずばり、人との出会いです。

知り合った駐妻仲間は素敵な方がほとんどで、たくさん励まし、支えてもらいました。

同じ悩みを共有できる友人、良きアドバイザーになってくれる友人、好きなことを一緒に楽しめる友人…。

ロンドンで知り合えた友人は本当に財産です。

ロンドンに住んでいたからこそ訪れることのできた場所もたくさんありますし、日本との文化の違いを肌で感じ、知ることもできました。

 

そう、振り返れば総じて良い経験だったんです。

それなのに、私がなぜイギリスで過ごした4年もの間、充実感を感じることが出来なかったのか。

 

充実感を感じることができなかった理由

その理由はこの3点です。 

①自分自身で心から納得して選んだ道ではなかったから

ずっと続けたいと思っていた仕事・自分のキャリアを自分の意思ではないところで中断したこと。そして、ついていくと最終自分の意思で決めたとはいえ、娘と夫の関係性や夫のキャリアを優先して自分のやりたかったことは犠牲にしてしまったという思いが捨てきれませんでした。

②自分の思い描いていたような成果をあげられなかったから

 納得がいかないままついて行った駐在先では自分の苦手分野のオンパレード(英語、専業主婦業)で、何ひとつ成長出来たという達成感が得られなかったこと。苦手なことを頑張り続けるのは、歳を重ねれば重ねるほど辛く感じました。

③仕事をしておらず無収入だったから

何か自分の欲しい物を買物する時に「これ買っていい?」と夫に聞くのが地味にストレスでした(笑)。

 

さぁ、ダラダラと書いてしまいましたが結論に行きましょう。

 

私にとって本当に必要なものとは?

それは、この3点です。

①他人に依存せず、経済的&精神的に自立できているという実感

全くの無収入というのは、精神衛生上よくないと感じました。有難いことに?今夫とはそれなりに良好な関係が築けていると思いますが、先のことは分かりません。

死別は考えたくないですが、、夫婦として一緒に過ごすことが難しいと感じた時に、お金の問題で選択肢を狭めるということは避けたいです。あと、単純に罪悪感を感じず自分の裁量で使える所得が必要だと感じました。

②働くことで得られる達成感や、日々成長しているという実感

なかなか自分1人ではできないスケールの仕事を経験できて、学べて、スキルを磨くことができるのはやはり魅力的だと思います。

過去必要に迫られて勉強したこと、取得した資格、経験した業務が今の自分の市場価値だと感じます。

③一社会人として様々な人と繋がっている、誰かの役に立てているという実感

仕事を通じて知り合い、協力し合える仲間が出来るのは素晴らしいことだと感じます。業務の中で助け合ったり感謝し合ったり。

「助かったよ」、「ありがとう」、「またお願いします」、「さすがだね」…

感謝されたり褒められるの大好きです(笑)

 総合して考えると、私には「評価と報酬を伴う仕事」が必要なのだと思います。

 

最後に

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帰国してから住民票を出しに区役所へ行った際、迷わず保育担当部に直行した私。

一日も早く働きたくてウズウズしていました。

夫の会社に無理を言って収入証明など書類一式を数日で揃えてもらい、帰国して10日ほどで保育園申請を出しました。

正社員どころか求職中の身でしたが、幸運にも家から一番近いこども園にひと枠だけ空きがあり、そこになんとか滑り込むことができました。

仕事探しや決まってからの手続きなどを経て、帰国後ちょうど2ヶ月で晴れて仕事を始めることになったのです。

 

実際に仕事を始めてから2年弱。

現在は契約社員として仕事をしているのですが、正社員時代と比較すると給与や待遇面・仕事内容など、正直不満がないと言ったら嘘になります。

でも、勤務時間や仕事量・人間関係などを総合的に考えるとバランス良く働けているのも事実です。

 

ただでさえ変化の激しい時代。

働き方も求められる能力もどんどん変わっていきますよね。

うまく順応して、少しでも快適に、楽しく人生を送りたいものです😊

 

過去に縛られてうじうじしていた自分と改めて決別するために今回の記事を書かせていただきました。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!