『聞く』ということ

コミュニケーションの基本は『聞く』ことだ、といった内容の本をよく見かけます。

聞く力こそが最強の武器、とか聞き方が9割、とか探せば本当にたくさん。

 

自分が人と話をする時ってどうだろう?

真の意味でのコミュニケーション能力って??

そもそも私、人の話をちゃんと聞けてる???

いろいろ考えさせられるきっかけが最近あり、備忘録も兼ねてブログに綴りたいと思います。

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11月の人事異動で今まで全く経験のしたことのない経理の仕事をすることになりました。

営業や人事、総務系の仕事を渡り歩いてきた私にとってはまさに未知の世界。

自分にとっておそらく良い経験、スキルになるであろうとプラスに捉えています。

ただ、経理一本ではなく、総務の仕事も兼任してほしいということで、「経理部 兼 総務部」という私にとっては新しい異動の形。

 

異動発表直後に、事務所で仲良くしている同僚数名とオンラインランチをしようという話になり、異動先である経理部のAさんも参加されるということで、いろいろお話が聞けたらいいな~と、楽しみにしていました。

 

オンラインランチでは予想通り私の異動の話になり、異動についてどう思っているのか等、感想を聞かれました。

 

総務の仕事もあるので、経理部が多忙である月末月初の業務スケジュールが私的には少し不安であること、そして今まではある程度裁量権を持って仕事を進められていたが、未経験の経理業務についてはそれができないことも不安だ、と正直に話しました。

すると、経理歴の長いAさんが

「最初はシステムの使い方を覚える程度だし大変じゃないよ。なにか自分で判断するような業務もないし簡単簡単!」と。

そして、会社のお金の流れを知ることができるのは、とても面白そうだな、と素人ながら感じたのでそれも伝えたところ

「え?そんなのどこがおもしろいの?」と…

Aさんは、毎月決まった業務をミスなく差異なく行うことにやりがいを感じているとのことで、会社が何にどれだけお金を使ってというところには全く興味がないとのことでした。

何に興味があるか、どう感じるかは本当に人それぞれで、価値観は千差万別なのだと改めて感じたエピソードなのですが…

 

私はこのオンラインランチ終了後、とても気が重くもやもやした気持ちになったのです。

いつもリモートワークをしている昼休みは自宅で好きに過ごしているので、のんびりする時間がなかったからかな…?と、その時はモヤモヤを言語化することができませんでした。

 

それから数日、自分の中でモヤモヤの原因を探ったところ…

私はこれから自分が経験して感じるであろう感情・感想を、Aさんに決めつけられたことが嫌だったのだなぁ、と腹落ちしたのでした。

大変なのか、簡単なのか、それは私が実際に体験して感じることであって、あなたの憶測で決められることじゃないでしょ、と。

私が興味を持っていた、会社としてどこにどれだけお金を使っているのか…

特に広告費等、販売促進に投資している割合にとても興味があったのですが、その話にも「どこが面白いの?」と返されたことで、とても嫌な気持ちになりました。

人の興味を持つ対象や価値観は千差万別。

自分の価値観と違って意外だと感じても、否定と捉えられる返しは正直気持ちの良いものではありません。

Aさん的にはおそらく全く悪気はなく、心配いらないよというエールであったり、私はそこに興味ないけどな~、と深く考えずの言動だったのだと思うのですが^^;

 

簡単にまとめると…

「私は異動の感想を聞かれたから正直に答えただけ。別にAさんの意見は求めていなかったなぁ」と。

モヤモヤの原因が分かったらなんだかとってもスッキリしました。

 

「そうなんですね。」

「心配なんですね。」

「そこに興味があるのですね。」

 

私は、ただ話を聞いて、いったん受け取ってほしかったのだと思います。

そこに頷きや上記のような復唱があったなら、最高に気持ちがよかったことでしょう(笑)

 

自分は違うな…と感じても、それを相手の話している時間に挟み込む必要はなくて。

この人はこう感じたんだな…、とただ聞くことに徹するって大切だよなぁ…、と改めて感じた一件でした。